高齢者の住まいに関する新たな「建築教育動画」が追加されました。

当財団は、公益財団法人建築技術教育普及センターが提供している「建築教育動画」に高齢者の住まい等に関するプログラムを制作、提供してまいりました。

このたび、『高齢期の健康・快適・安全・コンパクトな暮らしのための改修例』、並びに『~「高齢期の健康で快適な暮らしのための住まいの改修ガイドライン」の活用~ 高齢期に備えた改修提案のポイント』の2本が新たに追加されましたのでお知らせします。

この他のプログラムも含め、設計等の実務にご活用いただける内容ですので、是非ご覧ください。

 

「建築教育動画」について

建築士等の有資格者や今後建築士を目指される学生等の人材育成・資質向上を支援するため、公益財団法人建築技術教育普及センターにより提供されているインターネットを利用した建築教育に係る動画です。

建築CPD情報提供制度の認定プログラムであり、建築CPD制度の参加者が視聴すると、CPD実績として記録されます。

一部のプログラムを除き、視聴は有料ですが、全ての動画の一部(冒頭5分程度)を無料でお試し視聴できます。

 

当財団提供による高齢者の住まい等に関するプログラム

※講師の所属等は収録時のものです

New高齢期の健康・快適・安全・コンパクトな暮らしのための改修例

合同会社URBAN 代表社員 野溝 茂

高齢化の進展に伴う退職後のセカンドライフ期間の長期化などにより、介護が必要になっても可能な限り自宅に住み続けられるよう、早期に住まいの備えを行っておくことが求められる。

こうした背景を受け、2019(平成31)年3 月に国土交通省により『高齢期の健康で快適な暮らしのための住まいの改修ガイドライン』が策定されるとともに、これを多くの事業者に理解していただくために一般社団法人高齢者住宅協会にて『改修提案の手引き』が作成されている。

本動画では、『改修提案の手引き』を基に、生活空間毎の改修例や改修設計のポイントについて解説する。

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New~「高齢期の健康で快適な暮らしのための住まいの改修ガイドライン」の活用~ 高齢期に備えた改修提案のポイント

合同会社URBAN 代表社員 尾畑 貴司

高齢化の進展に伴う退職後のセカンドライフ期間の長期化により、より健康で活動的な高齢者が多くなると言われている。ただし、身体機能は、加齢とともに知らず知らずのうちに低下するため、介護が必要になっても可能な限り自宅に住み続けられるようにするには、早期に住まいの備えを行っておくことが必要である。

本動画は、2019(平成31)年3 月に国土交通省により策定された『高齢期の健康で快適な暮らしのための住まいの改修ガイドライン』を紹介するとともに、これを多くの事業者に理解していただくために一般社団法人高齢者住宅協会が作成した『改修提案の手引き』について解説する。

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認知症高齢者を支える居住環境

京都大学大学院 工学研究科 建築学専攻 教授 三浦 研

国内の認知症高齢者数は、2025年には高齢者の約5人に1人という推計もあり、認知症高齢者への対策が急がれている。認知症のための住環境の重要なポイントは、家庭的でなじみのある形態を取り入れ、視覚に留意し、落ち着ける居場所を確保すること、五感に働きかけることなどである。

さらに、認知症を支える居住環境整備では、連続的な見守り、地域における支え合いや健康づくりの整備が必要であり、認知症高齢者が介護を受けながら活躍することも求められている。

本動画では、数多くの具体事例を通じて、認知症高齢者を支える居住環境について解説している。

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温熱環境改善の必要性

慶応義塾大学 理工学部 教授 伊香賀 俊治

世界保健機構(WHO)は、冬季室温18℃以上、新築・改築時の断熱、夏季室内熱中症対策などについて勧告しており、国内の冬季死亡増加率と断熱住宅普及率の相関においても、断熱住宅の普及が疾病予防・介護予防に寄与する可能性が示されている。

また、断熱改修等による生活空間の温熱環境が、居住者の健康状況に与える効果の検証結果では、改修による居間の室温、部屋間の温度差、床近傍室温の改善によって、家庭血圧、健康診断数値、睡眠障害・過活動膀胱、入浴習慣、疾病・症状、身体活動量など健康への影響の可能性が示されている。

本動画では、検証結果をもとにした温熱環境改善の必要性について解説している。

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温熱環境を整える対策と改修事例

合同会社TAKAOスタジオ 代表社員 石崎 竜一

良好な温熱環境を実現するための計画のポイントは、①プランニングの工夫(水回りへの配慮)、②断熱工法、③設備計画である。実際には、建物の状態把握(インスペクション)において断熱・漏気調査を実施し、施主へのヒアリングを通じて温熱環境に関わる感覚や要望、ライフスタイルを把握する。

そのうえで、浴室事故などへの対策、身体への健康影響が大きい空間、日常生活の空間全体を優先的に改修し、断熱性能、温熱環境、省エネルギーなどの設計目標を定める。また、暮らしの留意点を住まい手に正しく伝えることが必要である。

本動画では、具体事例を通じた良好な温熱環境の実現方法について解説している。

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転ばぬ先のリフォームのすすめ ~健康寿命を伸ばし、自宅を終のすみ家とするために~

積水化学工業株式会社 住宅カンパニー 高齢者事業推進部長
兼 セキスイオアシス株式会社 代表取締役 岸 英恵

住宅メーカーはどこでも100年以上住める家をテーマに住宅の販売をしている。しかし、その家に住む方々が加齢によって介護が必要になったとき、住み慣れた自宅に住み続けることができなくなくなるのは本末転倒である。

在宅介護サービスを提供する現場を通じて、住まいを原因とする要介護になる高齢者、介護負担が高まる家族が明らかとなり、いかに現在健康である方の要介護化を防ぎ、健康寿命を伸ばすかを考えるべきであることに至った。

本動画ではこの健康寿命をどのように伸ばしていくか、また健康寿命を伸ばすためのリフォームの重要性について説明、解説する。

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高齢者向け住宅の設計手法と事例紹介

近畿大学 理工学部 建築学科 教授 山口 健太郎

超高齢化社会に備えて、わが国ではシルバーハウジングや健康型有料老人ホーム等の高齢者向け住宅が多数できてきている。

利用者(高齢者)の方が、より住みやすい高齢者向け住宅を設計するために、設計者は利用者(高齢者)の代弁者として利用者(高齢者)の視点を踏まえて設計を行い、形にしていかなければならない。

本動画では主に居住機能を持った代表的な施設の概要について説明し、高齢者向け住宅の設計手法と事例を紹介しながら解説する。

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高齢社会と住まい・まちづくり

明治大学 理工学部 建築学科 教授 園田 眞理子

1990年ごろの日本の高齢化率は全体の12パーセントと世界でも低い方だったが、2015年の高齢化率は26.7パーセント、2025年には30パーセントを超えるといわれ、日本の高齢化のスピードがものすごく速いものとなっている。

また、日本の人口も2010年をピークに減り続け、2050年には1億人を切るといわれている。

本動画では、今現在激しく進みつつある高齢化と人口減少の中で私たちがこれらにどのように少子高齢化社会に対応していくか、できる限り住み慣れた町で最後まで暮らせるように、住まいとまちづくりの観点から説明、解説する。

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(順不同・敬称略)

 

 

視聴方法

公益財団法人建築技術教育普及センター 「建築教育動画」
https://www.jaeic.or.jp/other_info/info-20181003.html

 

建築教育動画に関するお問い合わせ・お申込み先

※お問い合わせ・お申込みは、建築技術教育普及センターにお願いいたします。

公益財団法人建築技術教育普及センター 情報・普及部 普及課
TEL 03-6261-3310(代表)